なぜ、いちじくの畝に堆肥をまくのか?

こんにちは。大阪のイチジク農家「ハッピーファーム」です。

今日は僕がちょっと変わった栽培方法をしているので紹介します。

目次

堆肥を畝の上にまく

ハッピーファームでは、いまのところイチジクのうねの上に堆肥をまく手法をとっています。これの主な目的は「マルチング効果」です。

畝のうえに大量の堆肥をまきます

堆肥で得られるマルチング効果

  • 保湿効果(乾燥の防止)
  • 防草効果(雑草をふせぐ)

土の表面を堆肥で覆うことで、保湿ができます。日照りが続いても土がカラカラになりづらく、イチジクの樹にやさしい適度な水分を保ちやすくなります。

また、土に直接光が当たらなくなるので、雑草をある程度防ぐことができます。雑草をふせぐ理由は、景観もですが、イチジクの害虫「アザミウマ」の発生量を減らすことも理由の一つです。(とは言え多少は発生しますが・・)

堆肥で得られるそのほかのメリット

  • 土づくり
  • 片付けが不要

「土づくりといえば、良質な堆肥を土にすきこむ」みたいなイメージをもたれている方もいらっしゃるかと思うのですが、ずばりそれもメリットです。堆肥をまくことで、それがエサとなり土壌生物が増え多様性も生まれるので土が豊かになっていきます。そして何よりも、先述のマルチング効果のついでに土づくりになっちゃうというのが一石三鳥でめちゃくちゃ良くないですか?

さらに、バーク堆肥はいずれ土に還るので、片付ける必要もありません。これがほんとにめちゃ大事です。これ入れると一石四鳥ですよ。

ちなみにほかの大阪のいちじく農家さんは、わらマルチ(敷きわら)をよく使っています。これは米作りをしたついでに出てくる副産物を再利用するので、理にかなっていると思います。ですが、わらが完全に分解するまで結構年数が必要なので、冬になると片付けて処分している農家さんが多いです。「えっ、結局燃やすのかー」とびっくりしました。

資源の再利用は素敵ですが、稲わらを干すのも集めるのも大変な作業です。そしてシーズンが終わったら片付けるのが一番大変。

マルチと言えば「黒マルチ」だけど

「黒マルチ」という黒いビニールも「保湿」「防草」で見ると優れていますが(特に防草)、なんせビニールなので透水性がありません。雨水が入らないので、潅水チューブなどで水をやる回数が増えます。(※蒸発しにくいので、何もしないよりは良い)

また、黒いので太陽熱をもろに受けて、真夏は熱くなりすぎます。実際に黒マルチを敷いた畝と堆肥をまいた畝を見比べると、堆肥をまいた畝の方がイチジクが元気に成長しました。

黒マルチを敷いた畝も元気だけど 2020年12月はじめ(2020年定植の苗)
堆肥をまいた畝はもっと元気 2020年12月はじめ(2020年定植の苗)

ということで、堆肥をまく作業もとても大変ですが、色々メリットが多いのでがんばります。

より美味しいいちじくを皆さんにお届けできるよう、がんばろー

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