農業経営のコンセプトについて考えてみた

農家だって事業であり経営体なので、やっぱりコンセプトって大事だと思います。それが家族経営でも自分一人だけの経営であっても。

判断をくだす軸がないと、何か判断する時々でブレまくって、「結果なにしたかったんだっけ?」ってなりかねません。

コンセプトといっても、別に小難しいことを考える必要はなくって、ただ単純に、

「自分は何のために農業するのか」

また、ちょっと話が大きくなるけど

「自分は何のために生きているのか、どんなことで嬉しくって、どんなことでイヤな気持ちになるのか」

を自問自答すればよいのだと思います。

自分が目指す農業のコンセプト

では僕の場合ですが、「何のために生きているのか、どんなことで嬉しくって、どんなことでイヤな気持ちになるのか」を自問自答しつつ妻とも議論した結果・・

  • 何のために生きているのか
    • 自分たち自身、美味しいものを食べたときが一番の幸せ
    • 単に食って寝るだけのために生きるのではなく、休息もしっかりとって、仕事とプライベートを両立したい
    • とはいえ、事業やるからにはそれなりに儲けたい。お金大事。
  • どんなことで嬉しいか
    • ラクする(工夫・効率化)ために多少苦労することはむしろ楽しい
    • 作ったものを「美味しい」って喜んでもらえたら嬉しい。生の笑顔が見たい。
    • 作物の成長を見守るのは楽しい
  • どんなことでイヤな気持ちになるか
    • 食べ物つくるなら、やっぱり美味しいものを作りたいし届けたい。自分たちが不味いと思うものは届けたくない
    • みんなやってて儲かるからってそこに安易に乗るのはイヤだ。自分たちの考えやこだわりを大事にしたい

というようなことで、いつも妻とは喧嘩ばかりなのに、生き方に関しては珍しく意見が一致し、コンセプトが見えてきました。それがこちら。

関わる人全員の喜ぶ顔が「見える」農業

  • 作る喜び ⇒作り甲斐、効率化、作物の成長
  • 食べて美味しい喜び ⇒品質向上、食味のよい品種、消費者との接点を持つ
  • 自然と触れ合い学ぶ喜び ⇒収穫など農作業体験の提供、食育
  • 儲かる喜び ⇒無駄のない経営資産管理、ニッチ戦略、ハイブランド化

生産者・消費者・流通者・経営者・また地域の人たちetc..関わる人全員の笑顔や喜ぶ顔が見える事業にしたいという、ちょっと壮大なのですが、みんなの笑顔が見える距離にいたいなぁというのが、自分たちが目指す農業の軸になりました。

具体的なことはまだ未確定な部分も多いのですが、単に作って売るのではなく、何らかの形で消費者の方たちとも直接の接点を持ちたいと考えています。
それがいわゆる「〇〇狩り」や「直売」に落ち着くのか、それとも違うサービスを提供するのか・・・まだまだ検討しなきゃいけないことが多すぎて、はっきり形にして言えないですが。

また、効率化も重要なので、そのための投資や最初の苦労は惜しまないようにしたいです。投資分の回収時期はもちろん考慮が必要です。

そして当たり前だけど無駄なく在庫管理とかしていきたいなとか(マメなこと苦手だけど)、新規参入で栽培技術や資金にも課題があるので、ニッチな作物・売り方で勝負して生き残りたいなとか、ゆくゆくは「〇〇といえばウチ」みたいにブランド化して儲けたいなとか。
こんな感じで、事業としての戦略の方針も、コンセプトに沿って考えていきたいです。

コンセプトを決めたから、逆に縛りをつくった

前職がWEB屋なので、よく「農家のホームページ屋さんやれば、ひっきりなしに依頼くると思うよ」って言われます。僕自身、農大に入る前はそう思ってました。半農半WEB。兼業農家WEBクリエイター。
ですが農大に入って色々学ぶ内に、「あれ、農業って片手間でやれるような仕事じゃないじゃん。すごい天才か経験豊かならできるかもしれないけど、自分はどちらでもないから無理じゃん。ただの家庭菜園止まりになるじゃん。」ってことに気付きました。

で、WEB屋やってた経験で、WEBも結局プロとしてやるなら片手間ではできません。納期前とかどうしてもPCの前に張り付きっぱなしになるし、公開したあとも何かとフォローが必要です。そうなったら作物の世話誰がするの?誰が出荷とか、あるいは営業や販売するの?
正直、本業に思いっきり差し支えるハメになるのが目に見えています・・。

ということで、農業はじめたらWEB制作の請負は極力しないことにしました。お世話になっている先輩農家さんの手助けや地域貢献はもちろんしたいですが、それもまずは自分がしっかり農業で食っていけるようになってからかと思います。

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