こんにちは。オクラも作っている大阪のイチジク農家のハッピーファームです。
じつは園主は独立前からもオクラを栽培していて、2025年でオクラを作り続けて8年目になります。(営利栽培としては5年目)
恥ずかしながらたくさんの失敗も経験していて、今回はオクラ発芽の失敗談と対応方法などを自戒の意味も兼ねて記事にします。どなたかの参考になれば嬉しいです。
オクラがいつまでたっても発芽しないんだけど!?その理由とは
いくつか理由は考えられるのですが、経験上、可能性として高いのは、温度が足りないor水分が足りないのどちらかです。
下にオクラが発芽しない考えられる原因を羅列しますね。
- 温度が足りない(発芽適温は25度~30度程度と言われてます)
- 水分が足りない(オクラの種は硬く、吸水しづらいです。)
- 途中で乾燥してしまった(吸水したあと極端に乾燥すると種がしんでしまいます)
- 種が古い(1~2年は使用期限を過ぎてても大丈夫ですが、あまりに古いとか保管状態が悪いと発芽率が極端に落ちます)
- 種まきが浅すぎる(乾燥しやすくなる、またオクラの種は光を嫌うと言われています。覆土は1~2cmしましょう)
- 肥料焼け(肥料が濃い、または発酵ガスの発生など)
- 水分が多すぎる(常に水分があり過ぎても種が窒息してしまいます)
- 種まきが深すぎる
条件さえ整えば、種まきしてから3日~遅くても5日で芽が出そろうはずです。もし1週間たって発芽が揃っていない場合は、何かしらの条件が良くなかったので種まきのやり直しを覚悟したほうがいいと思います。
なおオクラの種まき時期は、大阪では露地栽培なら4月下旬~5月頃が適期です。そして種をまいたら発芽するまで毎日水をあげましょう。でも一日に2回も3回も水やりしなくていいですよ。
オクラの芽が出てたのに、いつの間にか消えちゃった!その理由とは
オクラの芽が消えてしまうのもいくつか理由が考えられるのですが、一番多いのは苗立枯病で枯れた、またはネキリムシに食べられてしまったのどちらかです。
下にオクラの芽が消えてしまった場合の考えられる原因を羅列しますね。
- 苗立枯病になって枯れてしまった(双葉が茶色くなったり、生え際[地際部]がフニャフニャになったり、根が茶色くなったり、腐ったりします)
- ネキリムシに食べられた(夜中にイモムシによって生え際[地際部]がチョッキンと切られて食べられてしまう)
- カラスなどにいたずらされた
- 雑草と間違えて抜いちゃった(嘘のようなほんとの話・・慣れていない人が草引きをすると起こる事故です)
- 肥料が多すぎる、未熟な堆肥などでガスが発生して枯れてしまった
- 乾燥しすぎた
発芽したのに枯れてしまう、苗立枯病とは?
オクラの発芽適温は25~30度、生育適温は20~30度と言われています。
でもなんだかんだ、10度程度でも発芽率は落ちるけれど発芽はします。15度程度でもゆるやかに生育します。
ですので、「まだほんのちょっと肌寒いときもあるけど早く食べたいし」と思って種まきをすると、発芽は揃わず、ようやく出てきた芽もいつの間にか消えてしまうことがあります。
この小さなオクラの苗が消えてしまう怖い病気が、苗立枯病です。
苗立枯病の症状
- 双葉が茶色く枯れる
- 苗がいつまでたっても大きくならず、やがて枯れる
- 地際部(地面すれすれのところ)がフニャフニャに腐っている
- 根が茶色く腐る
苗立枯病の原因
低温で初期生育が遅れると発病しやすく、ひどいと全滅します。発病すると正常に生育しないうえに感染拡大するので、苗立枯病の恐れがある苗は抜き取り廃棄します。
病原菌は糸状菌(カビ)の一種で、未熟な有機物が豊富かつ水分が多いと病原菌が増えやすいと言われています。
苗立枯病の写真


苗立枯病で全滅し、播種やりなおしをした苦い経験があります
ハッピーファームではビニールトンネルを使って、3月終わりか4月はじめに種まきと、少し早めに種まきをしています。この時期の大阪の平均気温はだいたい15度くらいあり、ビニールトンネルは日中30度を超えかなりの高温になります。ですので毎日水やりをしておけば発芽してスクスク育つのですが・・
2025年は平均気温が10度ちょっとしかなく、発芽はしたけど揃わず、発芽したものも苗立枯病にかかり全滅しました・・時期よりも温度が大事だなと勉強になりました。
そんなこんなで痛い目にあいながらも、今年もオクラを栽培しています。
収穫は6月下旬頃から。もう少しの間、楽しみにお待ちください!
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